いよいよ明日、待ちに待ったプロ野球が開幕します。今年も熱戦に期待し、僭越ながら、順位予想をしてみたいと思います。(選手氏名は開幕一軍 ※は新加入選手)
●セ・リーグ予想~①巨人 ②DeNA ③阪神 ④広島 ⑤ヤクルト ⑥中日
セ・リーグは、巨人と阪神、DeNA、広島の昨年の上位4チームに優勝の可能性があると思う。そのなかで、大型補強を成功させた巨人がやはり優位で、万全な投手陣を軸に守り勝つ手堅い野球ができ、昨年リーグ優勝の経験も大きい。2位のDeNAもリーグ随一の打撃陣にバウアーが加入し、課題の投手陣の補強が進み、昨年の日本一の経験も加味して2位予想にした。
阪神は投手陣は良いが、打撃陣に上積みがないのが気がかりで、主力が一昨年のような隙のない野球が出来れば当然優勝候補になる。広島は昨年9月の大失速が無ければ優勝していてもおかしくない成績で、Aクラスを狙える力は十分ある。
下位予想の2チームは、良くてもAクラスで、ヤクルトはオープン戦は好調も投手陣の不安が払しょくできておらず、強力打線の主軸の村上や塩見の離脱は痛い。中日もシーズン前に主力選手の離脱が多く、残念ながら最下位予想にした。
1位~読売ジャイアンツ
中日からマルティネスが加入したリリーフ陣は万全で、7回までリードすれば逃げ切れる布陣が揃っている。FAで甲斐が加入し吉川と門脇の二遊間、中堅のヘルナンデスのセンターラインも強化され、守り切る野球で上位は揺るがない。また、世代交代のチャンスを狙う若手が揃ってきており、まだまだ成長できる要素もある。
一方で課題は、昨年15勝の菅野智之(オリオールズ)が抜けた穴埋めで、復活を期す田中将や、新加入の石川など計算できる先発陣が多くないのは懸念材料だ。打撃陣も課題の5番が未定で、上位と下位打線の差が大きくなると厳しい。
投手…戸郷翔征 グリフィン ※石川達也(※田中将大 山崎伊織 井上温大)
大勢 赤星優志 ※田中瑛斗 バルドナード 高梨雄平 船迫大雅
泉 圭輔 堀田賢伸 R・マルティネス
捕手…※甲斐拓哉 大城卓三 岸田行倫
内野…湯浅 大 増田大輝 吉川尚輝 門脇 誠 坂本勇人 岡本和真
※浦田俊輔 中山礼都
外野…長野久義 萩尾匡哉 ※キャベッジ ヘルナンデス オコエ瑠偉 若林楽人
2位…横浜DeNAベイスターズ
自慢の打線は今年も健在で、課題の遊撃に今季は森敬が定着しそうだ。攻守の要の桑原将志の故障離脱は痛いが、捕手登録の東妻、打撃の良い井上、ケガで出遅れたがトレード加入した三森など外野も守れる選手が多く、攻守に層が厚くなってきている。
課題は投手陣で、今季はバウアーが復帰し、中継ぎの伊勢も先発に廻り、2年目の石田裕の評価も高く、先発の駒は揃ってきた。一方、クローザーの森原康平が開幕に間に合わず、経験豊富な山崎の復調に期待したい。昨年の日本一が間違いなくチームの自信に繋がってきており、今季は優勝を狙える布陣が十分に揃っている。
投手…東 克樹 伊勢大夢 石田裕太郎 平良拳太郎 ※バウアー(ジャクソン)
山崎康晃 入江大生 ※篠木健太郎 佐々木千隼 中川 颯 中川虎大
宮城滝太 堀岡隼人
捕手…松尾汐恩 戸柱恭孝 山本祐大 東妻純平
内野…林 琢真 牧 秀悟 オースティン 森 敬斗 京田陽太 ※三森大貴
柴田竜拓 宮崎敏郎 井上絢登
外野…佐野恵太 神里和毅 筒香嘉智 梶原昂希 蝦名達夫
3位…阪神タイガース
強力投手陣は今季も万全で、ルーキーの伊原やMLB相手に好投した3年目の門別などの新戦力にも期待でき、高橋遥人に大竹耕太郎、ビーズリーなど先発の層が厚い。リリーフ陣も左右のバランスが良く、課題の失策数が減少すれば大崩れすることはない。
課題は打線になり、大山や中野、近本等の主力は心配ないが、今季はレギュラーを脅かす若手の成長に期待したい。藤川新監督に代わり、3年目の森下が今季は4番に指名され、レギュラー定着を狙う前川、栄枝や高寺が開幕一軍に抜擢されており、主力と若手の融合でチームの底上げが進んでいる。
投手…※伊原陵人 門別啓人 村上頌樹(西 勇輝 伊藤将司 才木浩人)
ゲラ 岩崎 優 ※工藤泰成 及川雅貴 桐敷拓馬 富田 蓮 石黒佑弥
岡留英貴 石井大智
捕手…梅野隆太郎 坂本誠志郎 榮枝裕貴
内野…木浪聖也 大山悠輔 佐藤輝明 糸原健斗 小幡竜平 中野拓夢 植田 海
高寺望夢 原口文仁
外野…森下翔太 近本光司 島田海吏 前川右京 小野寺暖
4位~広島東洋カープ
昨シーズンは8月までは優勝を狙える順位にいたが、9月に歴史的な大失速をして優勝を逃した…。どちらが本当な実力なのか今年は占うシーズンになる。ただ、昨年は西川龍馬、今季は九里亜蓮が揃ってオリックスへ移籍し、攻守の要の移籍はボディブローのように効いてくる。若手の成長に期待したいところだが、今季の開幕一軍メンバーを見ると二俣と田村、ルーキーの岡本以外は代わり映えせず不安が残る。
8年連続で110イニングを投げローテーションを支えた九里の穴埋め、モンテロとファビアンの新外国人の活躍など、不安要素は多くBクラス予想にした。
投手…森下暢仁(大瀬良大地 森 翔平 床田寛樹 ※佐藤柳之介 玉村昇悟)
森浦大輔 栗林良史 中崎翔太 塹江敦哉 ※鈴木健矢 島内颯太郎
※岡本 駿 ハーン
捕手…曾澤 翼 石原貴規 磯村嘉孝
内野…羽月隆太郎 矢野雅哉 小園海斗 堂林翔太 菊池涼介 ※山足達也
※モンテロ 二俣翔一
外野…秋山翔吾 野間峻祥 末包昇大 大森 穂 ※ファビアン 田村俊介
5位~東京ヤクルトスワローズ
自慢の打線では不動の4番・村上宗隆が開幕に間に合わず、復活を目指していた塩見泰隆もシーズン目前で離脱した。投手陣も昨年60試合に登板した大西広樹、チーム最多の11セーブを上げた小澤怜史も間に合わず、ヤ戦病院と揶揄された昨年からの悪循環が今年も続いており戦力的にはかなり厳しい。
FA移籍の茂木の加入がここにきて活きてきたが、課題の1番打者を誰にするのか?先発陣は今季も駒不足でやり繰りに苦労しそうだ。さらに4番の不在、クローザーを誰にするのかなど、とにかく不安要素が多く、スタートで躓くと巻き返しが難しくなる。
投手…奥川恭伸 阪口晧亮(石川雅規 吉村貢司郎 小川泰弘 高橋奎二)
石山泰稚 清水 昇 木澤尚文 ※荘司宏太 田口麗斗 山本大貴
金久保優斗 長谷川宙輝
捕手…古賀優大 松本直樹 内山壮真 橋本星哉
内野…赤羽由紘 長岡秀樹 ※茂木栄五郎 宮本 丈 オスナ 武岡龍世
伊藤琉偉
外野…並木秀尊 西川遥輝 丸山和郁 サンタナ 濱田太貴 増田 珠
岩田幸宏
6位~中日ドラゴンズ
盤石と言われた投手陣は、小笠原慎之介(ナショナルズ)とマルティネスが抜け、世代交代の遅れもあり綻びが生じてきた。貧打線と言われた攻撃陣も福永裕基がケガで離脱し、新外国人のボスラーも開幕に間に合わず、3年連続の最下位のチームがシーズン前からピンチに見舞われている状況で、戦力的にはかなり厳しい。
ただ、井上新監督に代わり悲壮感は感じない。新庄・日本ハムではないが、チームの立て直しを主眼において、今季は石伊や辻本、ブライトなど次世代を担う選手をじっくり育成し、上林などの昨年の移籍組の相乗効果で1つでも上の順位を狙いたい。
投手…高橋宏斗 松葉貴大 メヒア(涌井秀章 大野雄大 ※吉田聖弥)
橋本侑樹 岩嵜 翔 祖父江大輔 勝野昌慶 清水達也 ※マルテ 藤嶋健人
斎藤鋼記 松山晋也
捕手…※石伊雄太 木下拓哉 加藤匠馬
内野…辻本倫太郎 カリステ 村松開人 中田 翔 石川昂弥 山本泰寛
板山祐太郎 樋口正修
外野…岡林勇希 大島洋平 ブライト健太 上林誠知 駿太 細川成也
●パ・リーグ予想~①ロッテ ②日本ハム ③ソフトバンク ④楽天 ⑤西武 ⑥オリックス
パ・リーグは、上位予想3チームと下位予想3チームの差が大きく、優勝はソフトバンクと日本ハム、ロッテが最後まで争う形になると思う。
優勝予想はロッテにしたが、「25年常勝軍団」プロジェクトの最終年であり、ここ数年Aクラスを維持する力はあるだけに期待を込めての予想になった。日本ハムは今季は台風の目から、優勝候補の本命で投打に戦力が厚くなった。心配はチームが若いことで、勢いに乗れば一気に行きそうな反面、脆さも持ち合わせている。連覇を狙うソフトバンクは今季も断トツの優勝候補だが、正直、昨年は出来過ぎの感も否定できず、チームが過渡期に差し掛かるなか、昨年のような独走は難しいと思う。
下位3チームはいずれも戦力の底上げが進んでおらず、楽天はリリーフにケガ人が続出し、主力に左打者が多いのも課題。西武は昨年のような成績はないと思うが、投打に課題が多く、オリックスはオープン戦の成績があまりに悪く最下位予想にした。
1位~千葉ロッテマリーンズ
ここ5年間でAクラス4回と、着実にチーム力は上がっている。突出した選手はいないが、主力と控えの差が少なく、昨季も11連勝する地力は持っており、課題の夏場以降を乗り切ることができれば優勝を狙える戦力は揃っている。
投手ではタイトルホルダーの石川柊がFAで加入し、新外国人のボスやサモンズ、3年目の田中で、MLBに移籍した佐々木朗希(ドジャース)の穴を埋めることは十分に可能だ。野手でない開幕スタメンが決定したルーキー西川の加入で外野の競争が激しくなり、2年目の上田や寺地、ドラフト1位の安田や藤原の覚醒に期待したい。
投手…小島和哉 種市篤暉 ※ボス(※石川柊太 西野勇士 田中晴也)
菊地吏玖 小野 郁 鈴木昭汰 益田直也 中森俊介 横山陸人 ※ゲレーロ
捕手…田村龍弘 佐藤都志也 寺地隆成
内野…友杉篤輝 安田尚憲 藤岡裕大 中村奨吾 上田希由翔 小川龍成 ソト
外野…藤原恭大 角中勝也 ※西川史礁 ポランコ 岡 大海 高部瑛斗
和田康士朗
今年はスタートから独走することも期待できるほど、戦力は充実している。開幕投手の金村、4番の野村など新庄監督らしい抜擢もあるが、先発はエースの伊藤を中心に、加藤や山崎といった計算できる選手が控え、福谷が加入したリリーフ陣も万全で、ファームでも一軍クラスの若手がゴロゴロおり、トレードで戦力アップも図れる。
野手は打てる捕手が多く、マルティネスや郡司、吉田は内外野で併用され、本格的な覚醒が期待できる清宮、2年目のレイエスなどプラス要素が多い。ここに新庄監督が目指す“守りの野球”が体現できれば、攻守に隙のないチームになる。
投手…金村尚真(加藤貴之 伊藤大海 山崎福也 バーヘイゲン 北山亘基)
矢澤宏太 杉浦稔大 宮西尚生 田中正義 河野竜生 ※福谷浩司
斎藤友貴哉 池田隆英 山本拓実 松岡洸希
捕手…マルティネス 伏見寅威 郡司裕也 ※吉田賢吾 田宮裕涼
内野…上川畑大悟 野村佑希 清宮幸太郎 石井一成 水野達稀 奈良間大己
3位~福岡ソフトバンクホークス
大きなトラブルが無ければ、個人、チームとしての経験値の高さで今季も優勝候補の筆頭なのは間違いない。ただ一方で、ロッテや日本ハムのようなプラス要素が少ない。
投手では有原は問題ないが、MLBで結果を残せなかった上沢の復調具合、先発ローテーションの大津や前田純など経験値は高くない。リリーフも松本裕や藤井は故障明けのリスクがあり、オスナも以前のような安定感はない。野手も甲斐が抜け、正捕手を誰にするのか、栗原も開幕前にケガで離脱。ベテランの今宮や近藤、柳田も以前のような起用が難しいなか、若手の台頭も遅れており、昨年のような独走は難しいと思う。
投手…有原航平(※上沢直之 大津亮介 モイネロ 大関友久 前田 純)
津森宥紀 尾形崇斗 杉山一樹 藤井晧哉 松本 晴 大山 凌 オスナ
ヘルナンデス 松本裕樹
捕手…渡邊 陸 谷川原健太 海野隆司
内野…川瀬 晃 ダウンズ 山川穂高 今宮健太 牧原大成 周東佑京
リチャード 野村 勇
外野…近藤健介 中村 晃 柳田悠岐 正木智也 緒方理貢 川村友斗
今年も補強らしい補強がなく、良くてAクラスで優勝は難しいと予想した。投手は先発陣は充実しており、早川と藤井を中心に、ベテランの岸や故障で離脱中の荘司康誠が戻れば計算できる布陣になる。心配なのはリリーフで、クローザーの則本は故障明けで無理はさせられず、セットアッパーの酒居知史と宋家豪の不在も戦力的に痛い。
野手は大型ルーキー宗山の加入で内野の競争が進んだが、今季のレギュラー候補で右打ちは浅村に村林、太田しかいない。また、捕手は安田悠馬がケガで離脱したため、支配下が4人しかおらず、この間の課題が解消されなまま今年もシーズンに突入する。
投手…早川隆久 内 星龍(岸 孝之 ※ハワード 古謝 樹 藤井 聖)
則本昂大 ターリー ※江原雅裕 松井友飛 藤平尚真 西垣雅矢
鈴木翔天 西口直人 ※今野龍太
捕手…太田 光 田中貴也 石原 彪
内野…小深田大翔 ※宗山 塁 浅村栄斗 阿部寿樹 村林一輝 鈴木大地
フランコ 伊藤裕季也 渡邊佳明 ※小森航太郎
外野…辰巳涼介 田中和基 武藤敦貴 小郷裕哉
5位~埼玉西武ライオンズ
オープン戦で好調を維持し、今年は巻き返しが期待されるが、大きな補強がないまま昨年91敗の状況が逆転するほどプロは甘くない。
開幕一軍を見ても、新外国人のウィンゲンターにラミレス、ネビン、移籍の平沢やセデーニョ、育成から支配下登録された黒木に仲田と言った新戦力が目立っているが、反面、昨年新人王の武内はケガで復帰は早くて5月、同じく期待のドラフト1位の蛭間拓哉や渡部健人は開幕2軍スタート、主力の佐藤龍世は再三の規律違反で3軍落ちするなど、本来期待されていた選手がいないだけで、上位を狙うには戦力的に厳しい。
投手…渡邊勇太朗 高橋光成 今井達也(與座海人 隅田知一郎 菅井信也)
佐藤隼輔 甲斐野央 羽田慎之介 ※ウィンゲンター ※黒木優太
※ラミレス 黒田将矢 平良海馬
捕手…古賀悠斗 炭谷銀仁朗 牧野翔矢
内野…※仲田慶介 外崎修汰 源田壮亮 元山飛優 ※平沢大河 ※セデーニョ
中村剛也 滝澤夏央 野村大樹
外野…※渡部聖弥 ※ネビン 平沼翔太 西川愛也 長谷川信哉
6位…オリックスバファローズ
とにかくオープン戦で元気がなく、当初の予想より順位を下げ最下位予想にした。オープン戦での成績は参考とは言え、それでも内容が悪すぎて勝ち筋が見えなかった。
投手では期待の山下がなかなか結果を残せず、山崎は間に合ったが吉田輝星を故障で欠き、阿部翔太や宇田川優希も間に合わなかった。打線では森友哉がケガで離脱し、4番を期待されたディアスも開幕2軍で投打に不安が残る。一昨年までリーグ3連覇していたチームも、若手の台頭が遅れ、中嶋前監督曰く、チームに隙が生じたなか、山本由伸や吉田正尚の投打の主力の移籍がここに来て大きく響いてきた。
投手…宮城大弥(エスピノーザ 山下舜平太 曽谷龍平 ※九里亜蓮 田嶋大樹)
平野佳寿 山崎颯一郎 古田島成龍 マチャド 東松快征 山田修義
ペルドモ 博志 川瀬堅斗
捕手…若月健矢 福永 奨 頓宮裕真 ※山中綾真
内野…西野真弘 宗 佑磨 大城滉二 紅林弘太郎 廣岡大志 太田 椋
中川圭太
外野…西川龍馬 ※麦谷祐介 ※オリバレス 福田周平 杉本裕太郎
以上になります。やはり開幕前は予想するだけで、ワクワクします。今年も熱い戦いに期待し、MLBに負けない盛り上がりに期待したいですね。