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どのチームが「人」を育て強くなるのか

25年ドラフト予想☆ロッテ~長期計画でチーム強化を図るも、ドラフトの不振で振り出しに…

 常勝チームを目指した「Vision25」の最終年は、5月早々に最下位に転落するとそのまま浮上することなく、残り30試合を残して早々と優勝の可能性が消えた。

 チーム防護率はリーグワースト、チーム打率と得点数はリーグ5位と投打に精彩を欠いた。主力が軒並み不振で、若手の成長の遅れ、経験豊富なベテランも戦力になり切れず、常勝チーム構想は最終年に頓挫し、振り出しに戻ってしまった。

【過去5年のチーム成績】

    順位   勝敗   防御率(失点)   打率(得点) 本塁打  盗塁  失策

 21年 2位 67勝57敗19分   3.67⑤(570⑤).239⑤(584①)126③ 107① 98④

 22年 5位 69勝73敗 1分 3.39④(534④).231⑤(501③) 97⑤  132① 70③

 23年 2位 70勝68敗 5分 3,40⑤(524⑤).239④(505④)100④   73④  83⑤

 24年 3位 71勝66敗 6分 3.17⑤(495⑤).248②(493③)  75③   64⑤ 71④

 25年 6位 50勝77敗 3分 3.71⑥(519⑥),239⑤(402⑤)  70⑤   66⑤ 63④

 勝率1位での優勝から半世紀以上が経過しているなか、長期計画でチーム強化を図ったが、不発に終わった要因の一つがドラフトの不振であり、上位で獲得した野手が主戦になり切れていない。

 過去10年で野手のドラフト1位は、現西武の平沢大河(仙台育英高~15年①)から始まり、安田尚憲(履正社高~17年①)、藤原恭大(大阪桐蔭高~18年①)、松川虎生(市和歌山高~21年①)、上田希由翔(明大~23年①)、そして昨年の西川史礁と12球団最多の6名を数える。

 2位でも藤岡裕大(トヨタ自動車~17年②)に佐藤都志也(東洋大~19年②)、池田来翔(国士館大~21年②)、友杉篤輝、宮崎竜成(ヤマハ~24年②)と上位でこれだけ野手を獲得すれば、本来であれば凄い打線になっていてもおかしくないが、リーグ5位の貧打線が残念ながら現実だ。

 投手も同様に上位指名で主力は小島和哉(早大~18年③)くらいで、チーム防御率の不振も残念ながら頷け、上位指名選手の不発が投打に精彩を欠く要因になっている。

【過去5年の主力選手 ※年数横の数字は順位】

 20年②…小川龍成(国士館大/③・内野手

 21年②…なし

 22年⑤…友杉篤輝(天理大②・内野手

 23年②…寺地隆成(明徳義塾高/⑤・捕手)

 24年③…西川史礁(青学大/①・外野手)

【ロッテの補強ポイント】 

 投 手…即戦力の先発とリリーバー、高校生と大学生左腕

 捕 手…必要なし

 内野手…年齢構成で高校生と大学生

 外野手…必要なし

 来季は世代交代は確実で、大ベテランと呼べる35歳以上の選手がロッテには8名在籍しており、これは楽天の9名に次いで2番目に多い。(ちなみに最小は阪神の2名)

 補強ポイントは投手陣の整備で、優勝を争っているソフトバンク防御率2.44、日本ハムも2.53と、1点以上も差があり、ここを埋めない限り上位進出はない。野手は20歳代に選手が揃っており、今季経験を積んだ若手の成長に期待したい。強いて言えば将来に向け遊撃手候補が欲しく、年齢構成では高校生の内野手は必要だ。

●投手~即戦力の先発とリリーバー、左腕不足も解消したい

 来季も先発の柱は種市篤暉(八戸工大一高~16年6)と小島になり、石川柊太(創価大~13年ソ育①)と西野勇士(新湊高~08年育⑤)の両ベテランの奮起や若手の田中晴也(日本文理高~22年③)と木村優人(霞ケ浦高~23年③)に期待にかかる。今季リリーフ起用の中森俊介(明石商高~20年②)や廣池康志郎(東海大九州~24年⑤)も本来は先発を任せてみたい選手で、期待の若手が1年間ローテーションを守ることができれば戦力の上積みになる。

 ただ、次の候補となると河村説人(星槎道都大~20年④)や吉川悠斗(浦和麗明高~22年育①)になり、先発の層は厚いと言えず、ボスとサモンズの去就も未定で、計算できる布陣とは言えない。

 リリーフはもっと厳しく、防御率3.95はリーグワーストで、3点台は他はオリックスしかいない。クローザーが不在で、今季は益田直也関西国際大~11年④)と鈴木昭汰(法大~20年①)、中森の各5セーブがチーム最多と固定できていない。

 来季は鈴木と横山陸人(専大松戸高~19年④)、今季10ホールドを上げている高野脩汰(日本通運~22年④)を中心に、益田や澤村拓一(中大~10年巨①)、小野郁(西日本短大高~14年楽②)、左腕の坂本光士郎(新日鉄住金広畑~18年ヤ⑤)など経験豊富な投手を加えた布陣が予想されるが、リリーフ陣再建は上位進出の優先課題になる。

☆先発候補

  小島和哉 種市篤暉 二木康太 石川柊太 西野勇士 田中晴也 サモンズ

  木村優人 ボス 中森俊介 河村説人 廣池康士郎 吉川悠斗

☆リリーフ候補

  澤村拓一 東妻勇輔 菊地吏玖 廣畑敦也 八木 彬 高野脩汰 坂本光士郎

  小野 郁 鈴木昭汰 中村稔弥 益田直也 早坂 響 横山陸人 澤田圭佑    

 今年は即戦力投手が欲しく、1位候補は伊藤樹(早大中西聖輝(青学大堀越啓太(東北福祉大の大学生右腕がリストアップされている。伊藤と中西はともに最速150キロを超え、変化球の精度も高くいずれもゲームメークに長けている。堀越は最速157キロのパワーピッチャーで、リリーバーとして期待できる。

 ロッテの大きな課題が左腕投手不足で、7名は12球団で最小で、補強の優先順位は高い。左腕の即戦力では山城京平(亜大)への評価が高く、制球力に課題はあるもストレートと変化球の質が高い。このほか、渡邊一生(仙台大)丸和幸(鷺宮製作所)、中澤嶺(三菱重工エスト)は総合力が高い即戦力で、岩城颯空(中大)沢井優介(ヤマハは山城と同じく将来性に期待が持てる。

 高校生では今夏の甲子園で活躍した吉川陽大(仙台育英高)奥村頼人(横浜高)佐藤龍月(健大高崎高)江藤蓮(未来富山高)への評価も高く、上位での指名が予想される。また、小柄ながら兵庫大会でノーヒットノーランを記録した石原大暉(明石商高もリストアップされている。

 左腕以外の高校生では、藤川敦也(延岡学園高)は、最速153キロのストレートとスライダーが武器の将来のエース候補で上位指名が予想される。また、今夏の茨城大会で完全試合を達成した中山優人(水戸啓明高)、182センチの恵まれた体の中西浩平(豊川高)も候補に挙がる。

 変わり種とは言わないが、サイドスロー鈴木豪太(大商大)はスタミナ豊富で、マルチな役割をこなし、元ロッテの渡辺俊介を父に持つ渡辺尚輝(東大)は父譲りの緩急自在のアンダースローで最高学府からのプロ入りを目指す。

●捕手~必要なし

 今季は正捕手の佐藤の不振を、2年目の寺地がよく埋めた。来季も佐藤と寺地、田村龍弘光星学院高~12年③)との併用が予想される。ただ、打撃の良い佐藤と寺地は野手起用もありで、特に寺地はソフトバンクの近藤健介のように捕手→野手の途もあり、松川や立松由宇(日本生命~24年⑥)で穴は埋めることはできる。

☆捕 手 

  松川虎生 田村龍弘 佐藤都志也 寺地隆成 

 現在、捕手は6名で人数が心配だが、先述したように立松が守ることができ、補強を急ぐ必要はない。強いて言えば23歳~26歳が不在で、候補は限られるが、大卒2年目の萩原義輝(東芝は攻守に伸びしろがあり、期待できる選手だ。

内野手~年齢構成で大学生と将来に向け高校生を獲得したい

 今季、内野手規定打席に達している選手はおらず、現在では一塁・ソト、二塁・藤岡、三塁・安田、遊撃・友杉が最多出場になっている。

 ただ、20歳代中盤にレギュラー候補が多く、来季28歳の小川、27歳の安田と池田、26歳の友杉と宮崎、25歳の上田が中心になる布陣が予想される。安田と池田、上田が中軸を担い、リードオフマンタイプの友杉と小川、宮崎、タイプや左右のバランスは悪くなく、ここにチームリーダーの中村奨吾(早大~14年①)や藤岡が加わり、去就は未定だが来季は外国人枠を外れるソトも残れば戦力的に見劣りすることはない。

 補強の優先順位は高くないが、年齢構成が良くなく21歳~24歳までが不在で大卒と、将来に向け高校生の遊撃手を獲得していきたい。

内野手

  池田来翔 友杉篤輝 安田尚憲 藤岡裕大 中村奨吾 上田希由翔 石垣雅海

  宮崎竜成 立松由宇 小川龍成 茶谷健太 ソト 

 大学生では昨秋のリーグ戦で5本塁打を放ったスラッガー松下歩叶(法大)、勝負強い左の巧打者の小田康一郎(青学大、162センチと小柄ながら鉄壁の二塁守備を誇る勝田成(近大)が候補になる。一推しは松下で、内野手で右の長距離砲と呼べる選手が見当たらない現状では大きなプラスになる。

 高校生の遊撃手では、新井唯斗(八王子高)は俊足巧打で評価が高く、西川篤夢(神村学園伊賀高)は打撃、半田恵太(広島工大高)は守備に定評がある。遊撃手ではないが、打撃なら高校通算40本塁打藤井健翔(浦和学院高)は中軸、巧打の三塁手井上遥翔(佐野日大高)リードオフマンとして期待がかかる。

●外野手~来季に向け楽しみな布陣で、補強の必要はなし

 外野は12球団でも充実した布陣になっている。今季初めて規定打席に達した藤原に新人王候補の西川、俊足巧打の高部瑛斗(国士館大~19年③)に、和製大砲候補の山口航輝(明桜高~18年④)と山本大斗(開星高~20年育③)が控え、さらに22歳のアセベドも伸びしろが期待でき、年齢的にも2~3年は安泰だ。

 ここに勝負強い岡大海(明大~13年日③)と角中勝也(四国IL高知~06年⑦)の両ベテランに守備力の高い愛斗(花咲徳栄高~15年西④)、足のスペシャリストの和田康士朗(BC富山~17年育①)とタレントも豊富だ。

☆外野手

  藤原恭大 角中勝也 西川史礁 石川慎吾 岡 大海 高部瑛斗 愛斗

  山口航輝 山本大斗 アセベド

 年齢的には西川より下の19歳~21歳が不在だが、現状の布陣だと暫く入り込む余地はなく、補強の必要はない。天井一輝(NTT西日本)がリストアップされているが、藤原や高部がいるなか、同じ左打ちのリードオフマンタイプを増やす必要はない。

●即戦力投手と左腕投手が優先課題!上位で即戦力選手を獲得したい

 1位候補で多くのチームが立石正広(創価大)石垣元気(健大高崎高)への入札が予定されるなか、右の内野手と高校生投手の優先順位は高くなく、今年は単独指名できる可能性が高く、中西聖輝伊藤樹の即戦力を1位で獲得したい。

 また、今年は2位指名が14番目になり、左腕の山城京平や岩城颯空の伸びしろもある大学生左腕を獲得することができれば成功と言える。3位でも高校生左腕を予想し、上位すべて投手になるが奥村頼人江藤蓮を候補に挙げた。

【指名シミュレーション】    

 1位~中西聖輝(青学大・投手)     伊藤 樹(早大・投手)   

 2位~山城京平(亜大・投手)         岩城颯空(中大・投手)        

 3位~江藤 蓮(未来富山高・投手)   奥村頼人(横浜高・投手/外野手)     

 4位~井上遥翔(佐野日大高・内野手)  新井瑛斗(八王子高・内野手)       

 5位~鈴木豪太(大商大・投手)     竹丸和幸(鷺宮製作所・投手)         

 6位~藤井健翔(浦和学院高・内野手)  渡辺尚輝(東大・投手)          

 おススメは、評価急上昇中の岩城颯空(中大)で、今年に入り球速も上がり、ついに最速152キロを超えた。元々、スライダーとフォークの変化球の評価は高く、球速が上がることにより先発への適性も見せ、上位指名でしか獲得できない。