ドラフトを知ると野球がもっと楽しくなる

どのチームが「人」を育て強くなるのか

こういうトレードはどうでしょう~パ・リーグ編

 そろそろ暦の7月を迎えるが、新たにヤクルトの小沢怜史(日大三島高~14年ソ②)にDeNAの石川達也(法大~20年育①)、阪神の島本浩也(福知山成美高~10年育②)の3投手に、野手では広島の持丸泰輝(旭川大高~19年育①)が支配下選手に登録され、阪神日本ハムが新外国人選手の獲得が決まったが、トレードは未だない。

 そんななか、秋山翔吾(レッズ)のNPB移籍の報道があり、古巣の西武に加え、ソフトバンクと広島が獲得の意思を表明している。西武と広島は長い目で見て秋山が必要だと思うが、ソフトバンクは栗原陵矢や上林誠知の外野手のケガによる離脱で、短期的な補強になる。

 このほか、戦力的にはセ・リーグでは阪神や中日、パ・リーグではロッテも必要な選手だと思うが動きはない。特に中日は今季目立った補強もなく、成績も低迷しているなか何も動きはないのは不思議でしょうがない。まずは秋山がどういう決断をするかに注目が集まるが、個人的には広島の秋山を一番見てみたい。

 

ソフトバンク防御率2.77②(昨年3,25①)打率,264①(昨年,247①)

 開幕8連勝とスタートダッシュに成功し、昨年失速の要因となった交流戦を5割で超えると、2位楽天に1.5ゲーム差の首位に立っている。チーム打率と得点数はリーグ1位、チーム防御率は2位、失点数はリーグ3位と、今季も決してベストメンバーで臨めななか厚い選手層で首位に立ち、懸念されていた世代交代も進みつつある。

 ◆先発…千賀滉大⑥ 大関友久⑦ 東浜 巨⑨ 石川柊太 レイ

 ◆リリーフ…モイネロ⑤ 森 唯斗⑦ 又吉克樹 津森宥紀 藤井晧哉 嘉弥真新也 

 ◆打者…今宮健太② グラシアル⑤ 三森大貴⑫ 柳田悠岐⑬ 中村 晃⑮  

       甲斐拓也㉒ 牧原大成 柳町 達 上林誠知

 投手はエース千賀(蒲郡高~10年育④)を中心に、大関(仙台大~19年育②)や再入団のレイが先発ローテーションに定着。リリーフは、モイネロがクローザーを務め、中日からFA移籍の又吉(四国IL香川~13年中②)に津森(東北福祉大~19年③)が勝ちパターンを担い、戦力外から独立リーグを経て、育成から支配下を勝ち取った藤井晧哉(おかやま山陽高~14年広④)も貴重な戦力になっている。

 野手は今宮(明豊高~09年①)とグラシアルが元気で、出遅れていたデスパイネと周東(東農大オホーツク~17年育②)も戻ってきた。柳田(広島経済大~10年②)と中村晃(帝京高~07年③)、甲斐(楊志館高~10年育⑥)のレギュラー陣に加え、三森(青森山田高~16年④)や柳町(慶大~19年⑤)の若手がレギュラーを掴みかけている。

 現状、支配下選手は68名、不足している部分はあるが、特に戦力補強を急ぐ必要はない。先発では杉山一樹(三菱重工広島~18年②)に田上奏大(履正社高~20年⑤)、リリーフでは尾形崇斗(学法石川高~17年育①)に育成の重田倫明(国士館大~18年育③)など楽しみな若手が控える。

 野手では、リチャード(沖縄尚学高~17年育③)を筆頭に、捕手の渡邊陸(神村学園高~18年育①)、遊撃手の川原田純平(青森山田高~20年④)、外野の正木智也(慶大~21年②)がファームで好成績を残しており、各ポジションで有望な若手が揃う。

 こうなると出番の少なくなった中堅選手に活躍の場を与えるトレードが現実的で、代わりに有望な若手や甲斐の控え捕手、代打の切り札となるベテラン選手を獲得してはどうか?投手では奥村政稔(三菱日立パワーシステムズ~18年⑦)や大竹耕太郎(早大~17年育④)、野手では高田知季(亜大~12年②)や真砂勇介(西城陽高~12年④)は他球団でチャンスを与えても良いと思う。

 ☆☆ 高田知季  ⇔ 原口文仁阪神)~右の代打の切り札&甲斐の控え捕手

 ☆☆ 大竹耕太郎 ⇔ 細川成也(DeNA)~将来有望な若手選手獲得

 ☆  真砂勇介  ⇔ 大野奨大(中日)~甲斐の控えのベテラン捕手

 

◆楽 天…防御率2.88⑤(昨年3,40④)打率,236③(昨年,243③)

 開幕早々、チーム新記録の11連勝もあり、「このまま独走か?」と思わせたが、その後は貯金が目減りして、ソフトバンクに抜かれ2位に後退した。ファンのみならず、昨年のような後半戦での失速が頭をよぎってしまう。チームの躍進を支えているのは投手陣で、チーム防御率は5位ながら失点数はリーグ最少。失策数は12球団断トツの最小18(最も多いのは西武の48)で、今季は守りの野球が好結果に繋がっている。

 ◆先発…岸 孝之⑪ 田中将大⑫ 早川隆久 則本昂大 瀧中瞭太

 ◆リリーフ…松井裕樹③ 安楽智大 西口直人 宋 家豪

 ◆打者…島内宏明⑦ 辰巳涼介⑨ 浅村栄斗⑪ 西川遥輝⑱ 

       マルモレホス 鈴木大地 小深田大翔 炭谷銀仁朗

 安定感のある投手陣は、先発で経験豊富な田中将(駒大苫小牧高~06年①)に岸(東北学院大~06年西希)、則本(三重中京大~12年②)の三本柱を擁し、大型の連敗は考えにくい布陣だ。昨季リーグナンバーワンと言われたリリーフ陣も、クローザーの松井(桐光学園高~13年①)にリリーバーとして素質が開花した安楽(済美高~14年①)、宋家豪や西口(甲賀健康医療専門学校~16年⑩)が勝ちパターンを担い、酒居知史(大阪ガス~16年②)も復帰した。ただ、涌井秀章(横浜高~04年西①)とブセニッツが離脱し、主力を脅かす若手も今一つで、優勝を狙うには投手力をさらに強化したい。

 攻撃陣は、前半は日本ハムから移籍の西川(智弁和歌山高~10年日②)がチームを牽引し、機動力不足のチームに走塁意識を植え付けた。開幕当初不振だった浅村(大阪桐蔭高~08年西③)が復調し、打撃が課題の辰巳(立命大~18年①)も好調を維持している。ここに左手首骨折のギッテンズが加われば打線はさらに厚みを増すだろう。

 支配下は既に69名と枠に余裕がなく、トレードでの補強が必要になる。優勝を狙うには、やはり投手力の補強が優先課題で、先発では辛島航(飯塚高~08年⑥)が戻ったが、25歳以下の若手で戦力になっているのは早川(早大~20年①)しか見当たらない状況のなかで、戦力的に余裕のある内外野手で先発、リリーフともに強化したい。

 野手は相変わらず右打者が課題で、浅村のほかにレギュラークラスと呼べるのは川島慶三九州国際大~05年日③)くらいしかいない。交換要員では山﨑剛(国学院大~17年③)や田中和基(立大~16年③)、小郷裕哉(立正大~18年⑦)は控えでは惜しい選手で、投手では経験豊富な福山博之(大商大~15年横⑥)や森原康平(新日鉄住金広畑~16年⑤)は他球団でも欲しがる選手だと思う。

 ☆☆☆福山博之 ⇔ 北村拓己(巨人)~右打者の補強(一塁手ならベスト)

 ☆☆ 小郷裕哉 ⇔ 中村祐太(広島)~先発投手の補強

 ☆  田中和基 ⇔ 松本裕樹(ソフトバンク)~先発またはリリーフ投手の補強

 

◆西 武…防御率2.45①(3,94⑥)打率,222⑤(,239④)

 ここ数年、打高投低のチームだったが、今季はチーム防御率1位、失点はリーグ2位と投手力が上がった。ただ、山賊打線と呼ばれた自慢の打線は今季リーグ5位、本塁打はリーグ2位ながら、その半分は山川(富士大~13年②)で、盗塁数はリーグ最下位と得点能力は高くなく投高打低のチームに変貌してしまった。現在、オリックス、ロッテとし烈な3位争いをするなか、優勝を狙うには打線の強化が必要だ。

◆先発…高橋光成⑩ 隅田知一郎 エンス 佐藤隼輔 與座海人

◆リリーフ…増田達至① 平良海馬 水上由伸 宮川 哲 森脇亮介

◆打者…山川穂高④ オグレディ⑰ 外崎修汰㉑ 愛斗 呉 念庭 中村剛也 

      源田壮亮 栗山 巧

 投手陣は高橋光(前橋育英高~14年①)以外は新戦力が並ぶ。ルーキーの隅田(西日本工大~21年①)と佐藤(筑波大~21年②)、新外国人のエンスが当たり、サブマリンの與座(岐阜経大~17年⑤)も好投している。ただ、経験の浅い選手全員がシーズン通して成績を残すのは難しく、夏場に向け不安要素は大きい。

 リリーフ陣は、今季クローザーの増田(NTT西日本~12年①)が元気で、セットアッパーの平良(八重山商工高~17年④)と合わせて8~9回は盤石で、水上(四国学院大~20年育⑤)や宮川(東芝~19年①)から繋ぐ勝ちパターンが出来ている。

 打線は山川が本塁打ダービーを独走、打点と合わせて二冠、新外国人のオグレディも打線の中核を担っている。また、一番恐れていた源田(トヨタ自動車~16年③)の離脱も、ルーキーの滝澤夏央(関根学園高~21年育②)が見事にその穴を埋めた。

 ただ、外崎(富士大~14年③)が精彩を欠き、ケガから復帰した森友哉大阪桐蔭高~13年①)も今一つ。中村(大阪桐蔭高~01年②)と栗山(育英高~01年④)にフル稼働を求めるのが酷ななか、若手の台頭も乏しくレギュラーと控えの差が埋まらない。

 獲得を表明している秋山を逃すとなると打線の補強は急務で、特にレギュラー不在の三塁手や外野手を補強したい。堂林翔太(広島)と浅間大基(日本ハム)は三塁と外野を守れ、チームの補強ポイントに合致する。内野のユーティリティの柴田竜拓(DeNA)や若林晃弘(巨人)もチームにフィットしそうな気がする。

 そもそも支配下は63名と最も少なく、内外野を見渡せば似たような選手が多い。同じタイプの選手を放出して、捕手など不足しているポジションや他球団で出番に恵まれない選手の獲得など、秋山獲得以外にもやることがあると思うが…。

 ☆☆☆佐野泰雄 ⇔ 若林晃弘(巨人)~内野全般を守れる選手の補強

 ☆☆☆ 金銭  ⇔ 樋口龍之介(日本ハム)~右の内野手補強 

 ☆  高木 渉 ⇔ 石橋康太(中日)~将来性のある捕手の獲得 

 

オリックス防御率2.80④(3.31②)打率,233④(,247①)

 昨年は交流戦で弾みをつけ一気に優勝へ駆け上ったが、今季はなかなか上位に上がるきっかけがない。昨年は最大でも4連敗、同一カード3連敗が一度もなかったが、今季はすでに5連敗と7連敗があり、自慢の投手陣でも連敗を止められない。

 要因は上げればキリがないが、打線の中心の吉田正青学大~15年①)の離脱が長引き、スタートは昨季の本塁打王・杉本(JR西日本~15年⑩)が不振、新外国人のバレラやマッカーシーも2人合わせて3本塁打は不発と言える。

◆先発…山岡泰輔① 山本由伸② 宮城大弥⑮ 山崎福也 田嶋大樹

◆リリーフ…平野佳寿② ビドル 本田仁海

◆打者…宗 佑磨⑥ 福田周平⑧ 杉本裕太郎⑯ 紅林弘太郎 吉田正尚 野口智哉

      伏見寅威 中川圭太 パレラ 頓宮裕真

 先発陣は強固で、山本(都城高~16年④)と山岡(東京ガス~16年①)、宮城(興南高~19年①)、田嶋(JR東日本~17年①)と山崎福(明大~14年①)と豊富な一方、リリーフの層が薄く自慢の投手陣はリーグ4位と低迷している。リリーフ陣は、平野佳(京産大~05年希)が好調を維持するも今年で38歳、新外国人のビドルと本田仁海(星槎国際湘南高~17年④)が勝ちパターンを担っているが、実績のある選手が調子含め戻ってこない。

 打線は吉田正とT-岡田(履正社高~05年①)が戻り、杉本と紅林(駿河総合高~19年②)も復調気配。福田(NTT東日本~17年③)と宗(横浜隼人高~14年②)のレギュラー陣が元気で、序盤低迷していた打線は全体的に調子が上がってきている。

 投手とは別に若手が元気で、ルーキーの野口(関大~21年②)がスタメンを重ね、ファームでもルーキーの池田陵真(大阪桐蔭高~21年⑤)に、20歳の元謙大(中京高~20年②)と来田涼斗(明石商高~20年③)が好成績を上げ世代交代の準備が進んでいる。

 上位進出のカギは先発も含めた投手陣の強化と不振の外国人選手補強になる。若手へシフトしているなか、西野真弘(JR東日本~14年⑦)や大城滉二(立大~15年③)、後藤駿太前橋商高~10年①)等の中堅野手をトレード要員で成立できないだろうか。

 現状、投手陣の層が厚く、打線に不安があるのは西武とロッテ、広島と阪神で成立の可能性は高い。支配下選手は67名で金銭トレードでもまだ余裕はあり、投手ではケラー(阪神)やロドリゲス(日本ハム)、野手ではウィーラー(巨人)など外国人枠で出番の少ない選手は狙い目だと思う。

 ☆☆☆ 金銭  ⇔ ウィーラー(巨人)~外国人選手の補強

 ☆☆ 後藤駿太 ⇔ 薮田和樹(広島)~リリーフ投手の強化 

 ☆☆ 西野真弘 ⇔ 二保 旭(阪神)~先発・リリーフ投手の補強

 

◆ロッテ…防御率2.78③(3,67⑤)打率,219⑥(,239④)

 2年連続2位で優勝候補にも上がったが、スタートは昨年とは違いとにかく打てず、チーム打率はリーグ最下位。72盗塁は12球団最多だが、レアードとマーティン頼みだった本塁打は減少しリーグ5位。打率は低くとも四球を絡めて粘り強く得点した打線も今季は淡白さが目立ち、得点数はリーグ5位と“らしさ”が失われている。

 一方で投手陣は好調で、隔年で投手が良ければ打てない、打てば投手が打たれる等…何故かかみ合わせが良くない。ただ、交流戦は後半調子を上げ、パ・リーグで唯一勝ち越し本来の力が戻ってきた印象を受ける。

 ◆先発…佐々木朗希③ 石川 歩④ 小島和哉⑧ ロメロ 美馬 学

 ◆リリーフ…益田直也③ ゲレーロ⑧ 東條大樹 小野 郁 西野勇士

 ◆打者…高部瑛斗⑩ 中村奨吾⑭ 佐藤都志也⑲ レアード⑳ マーティン㉓

      エチェバリア 安田尚憲 岡 大海 山口航輝

 投手は佐々木朗(大船渡高~19年①)が球界を代表する投手に成長し、石川(東京ガス~13年①)と小島(早大~18年③)を中心に先発投手陣は安定してる。育成から支配下になった佐藤奨真(専大~20年育④)の新戦力に、故障で離脱していた種市篤暉(八戸工大一高~16年⑥)や岩下大輝(星稜高~14年③)が戻ればさらに安定感を増す。

 リリーフ陣は不動のクローザー益田が今季もセーブを重ね、東條(JR東日本~15年④)と小野(西日本短大高~14年楽②)、故障から復帰した西野(新湊高~08年育⑤)に新外国人ゲレーロが加わり勝ちパターンを担っている。そんななかMLB通算155セーブのオスナが加入し、投手陣はさらに厚くなった。

 一方で課題の攻撃陣はマーティンが大不振、レギュラーの荻野貴司トヨタ自動車~09年①)と藤岡裕大(トヨタ自動車~17年②)も離脱するなか、佐藤都(東洋大~19年②)や高部(国士館大~19年③)がチャンスを掴んだ。ただ、期待の安田(履正社高~17年①)や藤原恭大(大阪桐蔭高~18年①)は今年も伸び悩んでいる。

 ここ数年、効果的にトレードで補強を行っており、優勝を狙うには当然必要になる。支配下は68名で、交換要員は戦力的に充実してる先発投手や外野手、人的に余裕もある捕手になる。狙うなら右のスラッガーで、実績十分の中田翔(巨人)や若手の高濱祐仁(日本ハム)、代打で勝負強い福田永将(中日)など右打者が欲しい。中田などはある意味チームの起爆剤になるかもしれない。また、投手では不足しているリリーフ左腕は必要で、岡田俊哉(中日)や海田智行(オリックス)は狙い目だと思う。  

 ☆☆ 東妻勇輔 ⇔ 山崎 剛(楽天)~遊撃手の補強

 ☆☆ 菅野剛士 ⇔ 岡田俊哉(中日)~リリーフ左腕の補強

 ☆  国吉佑樹 ⇔ 中田 翔(巨人)~右のスラッガー獲得 

 

日本ハム … 防御率3.66⑥(3,32③)打率,237②(,231⑥)

 シーズン前より苦戦が予想され、交流戦明けは7連敗と5位ロッテからも7.5ゲーム差開き、いつの間にか最下位を独走している。新庄監督が今年1年はトライアウトというように、守備への意識の向上や若手の抜擢など評価できる部分が多々ある一方、課題も明確になっており、新庄監督待望の来季も見据えたトレードを成立させたい。

◆先発…加藤貴之⑤ 上沢直之⑬ 伊藤大海⑭

◆リリーフ…北山亘基⑥ 堀 瑞樹 吉田耀星 玉井大翔 宮西尚生 古川侑利

◆打者…松本 剛① 野村佑希③ 石井一成 清宮幸太郎 万波中正 浅間大基

      アルカンタラ 宇佐見真吾 今川優馬 近藤健介 ヌニエス

 当初は打線が課題で、計算できると投手陣が揃っていると思われていたが、チーム防御率はリーグで唯一の3点台、失点数もワースト。先発陣は上沢(専大松戸高~11年⑥)と加藤(新日鉄住金~15年②)、伊藤(苫小牧駒大~20年①)がローテーションを守っているが、新外国人のポンセとガントはともに出遅れ枚数が不足している。リリーフ陣もクローザーをルーキー北山(京産大~21年⑧)が務めているものの、勝ちパターンが決まっておらず、リリーフ左腕の強化で新外国人選手メネズを獲得している。

 心配だった打線は、序盤で近藤(横浜高~11年④)が離脱し、本当にこれで厳しくなったと思ったが、ルーキーも積極的に起用する打線は活気を帯びチーム打率はリーグ2位、本塁打は1位と格段に良くなった。松本剛(帝京高~11年②)が首位打者、野村(花咲徳栄高~18年②)も打撃の安定感が増した。アルカンタラと万波中正(横浜高~18年④)が2桁本塁打を放ち、清宮(早実高~17年①)も覚醒の気配を見せている。

 補強ポイントは多々あるが、投手力強化が優先課題で、新外国人選手を待っている余裕もなく、好調の打撃陣を交換要員に成立させたい。打線が課題のロッテや阪神、昨年複数トレードが成立した西武もありだと思う。リリーフ左腕を獲得してることから狙いは先発で、開幕投手の経験もある藤浪(阪神)や二木(ロッテ)、中継ぎもできる本田(西武)はお薦めで、藤浪は新庄監督が獲得意思を公言している。

 また、正捕手不在のなかベテラン捕手も欲しい。難しいと思うが度々トレード要員にあがる小林誠司(巨人)や故障さえ治れば田村龍弘(ロッテ)が候補になり、伊藤光(DeNA)や西田明央(ヤクルト)も控えでは勿体ない。交換要員では右投左打の似たようなタイプの多い内野手や、捕手の年齢バランスが悪く、有望な若手との捕手同士の交換トレードもありだと思う。

 ☆☆ 石井一成 ⇔ 二木康太(ロッテ)~先発投手の補強

 ☆☆ 中島卓也 ⇔ 藤浪晋太郎阪神)~   〃 

 ☆☆ 清水優心 ⇔ 小林誠司(巨人)~ベテラン捕手の補強